三連目/佐々木妖精
カレンダーに埋まった部屋を捨て
ベランダの柵に腰掛け
昨日から漏れてくる声と対話する
ずいぶん意見の合うやつだ
好きな食い物が一緒だし
口癖もどうせだし
財布の中身もよく似てる
大抵俺の方が少ないのは気になるが
従順な脚が風に飛ばされ
空のはずのペットボトルに引っかかる
ムジナが中で息を殺している
黒眼しかないつぶらなうつろ
拾う手は空を切り
黒いアクエリアスは転がって
8階から身を投げる
逃げ場を失い
人臭さが身につくのを恐れたのだろうか
獣の考えることは分からない
それとも やつも俺と同じなのだろうか{引用=○にたい
だらしのない生き方
砂時計のよう
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