夜町、夏町。/
プル式
柔らかな肉をはむ様に
どうしたって優しくしなくっちゃ
毎日が退屈になっちゃうから
目の前で小さな虫が跳び跳ねる様に
何かの儀式みたいに意味も無く踊りながら
風が涼しいね
夜だから
虫が静かだね
しずしずと声がするけど
明日には日が昇るかしら
車の速さで太陽は昇るかもしれないけれど
一人繰り返す問答の中で
秋に少しずつ近づいて行く夜に
明日が来るとは決して思えない
それだのに
どうしたって明日が来る
それが優しさなのかは知らないが。
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