Heartful Communications/りゅうのあくび
煌びやかな贅沢や
世界を動かすことのできる
怪力だけじゃなくて
幸せの震源地だって
僕らの透き通った心のなかにある
孤独な生きものだけが
見ることのできる
鏡のように耀く
大地があるとすれば
丘に暮れる月よりも
海を越える嵐よりも
そこには群集にいる人
それぞれのどっかりとした生き方が
色濃く映っている
大地をかすかに揺するような
地震が起きたとしても
群集の人々の身体は
一瞬のあいだに
驚きながら
波を打つだろうだけだろうが
一冊の詩集は
とても永い時のなかで
震えながら支える
心の大地に
高くそびえる聖なる山を
築くだろう
すべてと云
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