蜃気楼/紫音
 
から
こそ

炎天下
晴天下

ホログラフィーのように
抹消され気付かれざる自分を
投棄しよう



外在の不在として
不在の内在として



雨粒が降るように
砕けた先に
何も残らないように



蒸発し


やがて世界を挑発し


その無反応を



笑い飛ばそう




川面に浮かぶ
コンビニ袋ほどには
気付かれることも
ある

だろう
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