光/mayaco
 
光が反射して映る景色にまどろんでいる

夜になると顔を出す
ため息にも似た光
そのとき本当のことがこぼれかける

そんな夜は1年に1度
交わしていない約束のように訪れて
はなれたくない時間を結ぶ

光が反射して見える景色にとけ込んでいる

夕暮れになると色を増す
ささやきにも似た光
そのとき本当のことが見え始める

そんな夕暮れはこの場所で
いつも初めましてのように現れて
つながってゆく時間を揺らす

光が反射して
全てのものに注ぎ込む

私の本当が本当の光が
一つの影を追っている



戻る   Point(2)