東京/nm6
 

ノスタルジーがフランチャイズ展開するので
散在するばかりのぼくの記憶は
洗濯に失敗して色移りしたような風景が
想像力はセピアなんかじゃない
想像力は足りない
ニューヨークでもない
渋谷とか秋葉原とかギリギリそのものの学校で
ギリギリ笑っているのがあたりまえだった
産まれに行っただけの母方の実家で
黒光る学生服が世界との接点だった
だいたいの毎日は往復だった
東京だ、と
中学2年生のときにはじまったのだったと思った
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