からだのおと/nonya
 
その部屋は

セルロイドの皮膚と肋骨の下にある

ときどき心配になって手を当てれば

旧式のヂーゼル発動機の音がする


<背>

温かい知らせは胸で感じ取る

冷たい知らせは背中で感じ取る

僕が少し猫背なのは

背中のセンサーが発達しすぎたせいだ


<足>

どうしても君をうまく乗りこなせない

修羅場の真ん中でまたしてもノッキング

衝動のレギュラーガソリンじゃ

夢の麓にも辿り着けないってことだね

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