涙の湖/蜜柑
私は今日も朝から晩まで
1人
ボートを漕ぎ続けている
この広い広い湖の果てを目指して
昔はここにも美しい花や
可愛い小鳥達が仲良く暮らしていたんだよ
王国の住人は私一人
ある日、どこからか異邦人がやってきた
最初は毛嫌いしていたが、時が過ぎると共に、いつからか二人の王国になった
何をするのも一緒だった
君と過ごし始めて3年が経とうとした時
私達の王国に大きな嵐がやってきた
雷は木々を破壊し、風は全てのものを吹き飛ばし
雨は三日三晩降り続けて王国全てを流していった
嵐が去った後、そこには湖が静かに広がっていた
私達に
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)