プールサイド/aidanico
 
爪の先輝く金色
雲を仰ぐ様なイロハ
教えてしまった君は
「知らない事なんて何も無いわ」
みたいに
横顔 太陽に焦がして

知ったさっき暫らく続く苦悩
似合わないそんな言葉
欲しがってしまった僕は
「必要な事なんてそこに在るさ」
みたいに
昼顔 夏きにけらしで

陽炎の熱を帯びている
太平洋 ベルト外しておくれよ
ジッパー引っ掛けないでおくれよ
未だ発汗中

プールの水が乾いたって
冷静の一部が覆ったって
そんなの知ったこっちゃ無い
「…ホックは前?」

プールサイドで何か言って
訂正の文字を発したって
そんなの聞いたこっちゃ無い
後ろでいいなんて

爪の先剥げかけた金色
雲を掴むような理想派
育ててしまった君は
「冬なんて来る筈も無いわ」
みたいに
何かと 為る様に否定して

待ったなしで恐らく長いのはNO
焦ってそんな台詞
急かしてしまった僕は
「求めるものならもうここに在るさ」
みたいに
顔付き 人前作りで


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