休日の午後/よーかん
 
下の本を抜き取って
テーブルに置き再度目を閉じた。

瀬戸内寂聴さんの「釈迦」であった。

シンクロ二シティーめいた
シンボリックな出来事を
誰かに自慢したいと思い、

後で書けばいいなと
頭の隅っこに繰り返しメモをした。

考えるのを止める。
考えるのを止める。

思い出して繰り返す。

そうです、
考えるは言葉ですることですから、
感じるに意識を移すのです。

そうすればいいんです。

瞑想なんてする誠実さはない。
瞑想なんて成功したためしがない。

感じることに意識を写す。

音を感じてみることにする。

セミがないている。


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