風の言葉/青色銀河団
 




あたしに。











夜が。












満ちてくる。
























長い抱擁のあと
まどろみのなかで
思っていた。


そう、たしかにあたしは夜を知っていた。







ぼくらは、不自由だし、
ぼくらは、窮屈だし、
ぼくらは、惨めだ。

本当はこの世に幸福な子供なんて
ひとりもいないと思う。







夜はさびしそうにつづけた。









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