風の言葉/
青色銀河団
部屋のなかは朝だというのに薄暗く。
乳白色。
時計の秒針が止まっているかのような。
やさしく。
ぬくもりがあって。
くすぐったい。
そんな時間。
ねえ風子。
『知る』って『思い出す』ことだと思わない?
夜があたしの手をそっとにぎりながら話しはじめた。
こうやって昨日まで知らなかった風子のことを
今日ぼくは知ってる。
きっと目に見えるものよりも
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(5)