陽炎のむこう/
高槻 空
陽炎、それは
記憶のゆがみ
デジャブのような交差点で
わたしが出逢った八月は
語る青い風になり
あなたを連れてきた
視界の輪郭線が溶け、崩れ落ちて
なみだのフィルター越しに
見ているような風景は、いつも
すれ違いばかりの交差点
モノクロのコマ送りのひとときに
わたしたちの声はなかった
陽炎、それは
心のゆらぎを
描いたように笑って
世界を壊してゆく
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