夏の夜の空気/小太郎
 
頭が回らないほどの陽気の中で
なつかしい感情だけは僕に触れることができるみたい
どうしてか分から無いけれど
ひまわりと太陽は 絵にするとよく似ているなぁと思った
思考が停止すると感情はここぞとばかりに動き出すらしくて
後に続かないことばかりが浮かんでぼんやりと僕を包む

計算の入る余地の無い昼間の時間は必要
昔に考えていたことがいつも正しいわけでは無いけれど
昔に思ったことは ひとつの真実
僕は前に考えたことのひとつひとつが正しかったのだと
証明するために暮らしている
だから現実の世界から求められることよりも
自分の感覚を信じているし
感情を犠牲には絶対にしない
守る
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