空梅雨の後に/セルフレーム
 
校に行った日、転校した事を聞かされた。

何故だか僕は、それを当たり前のように受け入れた。


あの夏から、何年も経って、
此処の海や港は「大人の事情」で立ち入り禁止になって、
あの砂浜は鳴かなくなった。

未だに君には再会なんてしてない。
未だに僕は君が笑った意味が分からない。

でも知っている事は、
僕が一つだけ知っている事は、

空梅雨の後に、僕にとっての「夏」が来るということ。

空梅雨の後は、君を思い出せる季節になるということ。


空梅雨の後に



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