甲南病院/
青い風
阪急御影駅で降り
石畳の道を登る
道は家々の間を巡り
やがて甲南病院に到る
キラキラと輝く風に揺れ
木々が歌う中 静かに佇む
時代(とき)に馴染んだ白い壁
ガーゼの浴衣 さわやかな風
白い午後に 母は微笑みぬ
私は手土産の豚饅を
ポロリポロリと食べたリ
母は一口一口食べたり
やがて時は過ぎ
私は坂道を下りぬ
母は今もそこに住めリ
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