3日分の風/
湾鶴
風鈴を木にくくり付け
鳴るのを待ちながら
昨日を振りかえる
TVをつっけぱなし
パジャマで
膝をかかえている
今日をみわたす
パンツがすこしくらいみえても
ひらひらのスカートがちょうどいい
すべての葉が大観衆の拍手のようで
風を自由に操っているのは
鳥のほうかもしれない
電話が鳴る
「あ、はい、ええ、ええ。」
「明日、10時に現場ですね。はい了解です。」
明日の音にささえる
風鈴がようやく鳴り始める
チリン。
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