ノートの1ページめ/mokomoko
いつものことだが
ノートの一ページ目は
かなり緊張してしまう
まだなにも記されていない白紙に
私のような人が
はじめに記していいのか
朝の雪景色のときと
どこか似ている
あるいは
一ページ目を記すことは
ピストルの音と共に
スタートすることで
実は
それを拒んでいるからかもしれない
携帯電話にふれた
あした あなたに会おうとするなら
なにか
が
変わる
わたしの望むこと通りには
ならないかもしれないが
ビーダマの映す未来は
きっとまわりはじめる
もう一人の自分と向き合う
自分とは何か?を確かめるために
それはやがて
一つの勇気になるはずだが
この私とわたしは
いざなう風をつくれない
抗うことをおぼえてしまった
ノートの一ページに記す言葉は
物語の始まり
この手で記すことができるなら
あした
わたしはあなたと会う。
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