虹製造機/m-rod
 
に変わっていく
熱を失いながら
強さを蓄えながら
成れの果てなのか
慣れの果てなのかも知らないまま

大きな木の下で
動揺、を口ずさんで
興味ない 関係ない
邪魔虫の存在を嫌う
隠れて腐って行く
実を揺らしながら
「一人にして」
俺は 色気ない台詞を吐く
それでも
それだって葉っぱの上で

出会うのが怖いから
そんな理由で
部屋においている虫取り網
たいしたことないよって
君は笑っていたっけ

網はすっかり
腐ってしまったけど
水色のカーテンはまだ
変わらずに部屋を包んでいるよ
最終も基本もなく
それが俺の生理だから

人をヒントに
フォトをフォントに
適当にはねる言葉
捕まえて書いている
つけっぱなしのテレビ
気付かずに放っておく
銀色の列車がほら
やっぱり、君の家に向かって走ってく
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