さようなら子供たち(昭和の時代−戦後)/青い風
 
あの日 僕たちは
南向きの石垣に背をもたせ
くすんだ空を見つめていた

いや 僕たちは
子供からの決別をしていたのだ
カズヤちゃんと コンちゃんと 兄にゃんと僕とで

カズヤちゃんが言った
 もう中学生になるけん
 お前らとは遊ばれん
 今日で最後じゃ

それで 空を見つめながら
それぞれの思い出をしゃべった
たわいもない話から ドキッとする話・・・

僕にはそれがどんな意味だかわからなかった
ただ これからは遊んでくれないんだと思うと悲しかった
カズヤちゃんやコンちゃんが
大人の世界へ行ってしまうのだと思うと
僕も早く大人にならなくてはと思った

 
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