童話(夕焼けのポエットさん)/
たもつ
卵をひとつ落として
夕焼けは夕焼けへと帰っていきます
さよならを言うのが嫌で
いつまでもふざけていたのは
言葉を越えられるものは
言葉ではないと
ある日ふと知ってしまったから
ちびた鉛筆が捨てられることなく
机の一番上の引きだしに
しまわれています
[グループ]
戻る
編
削
Point
(18)