サミット/れつら
そのうち燃えかすになっちゃうんだ、そして
冬になればわたしはわたしたちのことを考えて
あなたはあなたたちのことを考えて
そこにはわたしもあなたもいないけど
片目をつむって
最後に名前を教えてもらったのにもう忘れてしまった
むかし、ここはとっても綺麗だったのよ
いつでも花が咲いていて
色々に揺れていたのよ
頭の中でだれかがぶつぶつ言っていて
それが誰なのかがわからない
もうずっとわかってないのに
冬が来たらみずうみは凍ってしまう
それだけは知っていて
あなたはじょうずに植えた花壇に水をやっている
いつだか知らないけどぼんやり夢見ている
絵の具で塗りつぶしたみたいになることを
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