ジョゼ/
プル式
していた
右目が見えないとジョゼが言った
土曜日の午後3時
アボガドの皮を綺麗に剥がす様に
つるんと
スプーンを目に宛がっていた
時計の針を糸で縛り付けた
金曜日の夕飯前
止まった時間と戦う様に
部屋の電気の紐を
規則正しく揺らし続けていた
ジョゼが魚になった
木曜日の午前3時
風呂桶の中には
たくさんの涙が溢れていた
ジョゼは抱いていた枕を啄みながら
動かなくなった。
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