ジョゼ/プル式
ジョゼは魚になりたいといった
木曜日の夜
二度と目が醒めない様に
風呂桶に潜りながら
枕を抱えていた
ギターの音が聞こえていた
水曜日の朝
世界の全てが消される様に
窓の向こうを眺めながら
雨粒の跡をなぞって
雨の夢を見ていた
火曜日の夕方
虹の粒子を消しゴムで消す様に
小さな羽虫が飛び回るのを
ただ黙って見ていた
木の枝に小さな人を見つけた
月曜日の朝
静かな呪いをかけられる様に
見えない両手を突き出して
自分を抱きしめていた
何かに終わりがあるのだろうか
日曜日の昼過ぎ
さざ波に乗り遅れ無い様に
息を殺しながら
水溜まりを揺らして
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