『week』/東雲 李葉
 
月曜日  途方も無く歩いたのに届くことも、旗を立てることも出来なかった。
火曜日  あまりの寒さに燈を求めたが、「灯油が勿体無い」と財布に止められた。
水曜日  曇り空を眺めている。空のボトルに口づけて二酸化炭素を飲み込んだ。
木曜日  仙人掌と手を繋いだ。少し痛いが誰より僕に優しい緑。
金曜日  財布が腹を空かせているが心はもっと空っぽだ。
土曜日  育てていた仙人掌が逃げ出した。誰も足場になってくれない。
日曜日  夜が明けた。探していた日がようやく見つかった。

日は月となり時は束ねて追い越してゆく。
探していた日は見つかった。明日はどうか分からないけど。
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