黄昏の坂道/麒麟
 

坂道で君の声が聞こえた気がした
いるわけないのにね
じわりと胸から広がって、体の奥の方で痛んだ
少しは慣れた
いつものことだ

気が狂いそうになるんだ
どこまで行っても欲しいものは、“そこ”にはないもの
だとすれば僕でもなく、君でもない
そして神様はいない

今日も日が暮れた
何一つ変わっちゃいないのに
全ては変わっていった
僕を巻き込んで

守りたいとか、傷つけたいといったものは冷め
現実が解ったフリもできるよ
神も魂をも越えられたのなら
見てみたいもの・・・

・・・君の声が聞こえた気がした
いるわけないのにね
ごめん、会いに行くよ
確かめたい事があるんだ

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