静かに霧をふらせるshowerの下で/りゅうのあくび
 
rの暖かい流れには
たくさんの雫が
したたっていて


脱ぎそびれた
半身の白衣は
もう充分に
ぐっしょりして
豊かなおっぱいと
ぬれた薄手のそれは
ぴったり
くっついている
肌色にすける
純白のブラウス


恋する人の
両腕はウエストの
すそをまくり
しなやかに
ぬれている
布地のうらがわに
潜りこんでは
ブラジャーを留める
ホックだけを
そっとはずす指先


乳房の
てっぺんの辺りは
くっきりと
薄橙色に
染まって
半透明になっては
吸い寄せられる
右のてのひら
ほほえむ
ことさえ
いとまもない
くちびる


お互いの
くちびるからは
別の身体へと
暗やみを探しながら
のどもとから
すっくと伸びる舌が
また突き出されてゆく


小さな紅い竜が
細い首をしならせては
まるで独自の
言葉をしゃべりながら
睦まじく二匹で
たわむれあって
いるみたいにして


夕刻のうねる
嵐をくぐり抜け
いそがしく
もつれあい
ずっとKissを
しながら

[グループ]
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