かたち またたき/木立 悟
轟々とひらめく光に立ち
剥がれ落ちる痛みを聴く
壁の上で
ひとつはひとつに終わりなくつながる
こころみではなく
そのままを受け入れ
羽は生まれつづけている
火は 月の跡を追う
緑が風を撲ち
今は無いかたちを描く
門や庭
窓や笑み
花は終わる
鉄が鳴る
冷たさは
ふたつずつ響く
からの箱の影が
鳥のかたちに壁を昇る
からのままで箱はしまわれ
壁には滴の音が残る
ずっと夜のにおいがしている
窓の外に窓を彫るもの
さらに外の明かりが漏れ
音を照らし またたいている
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