七月一日の夜/吉岡ペペロ
 
その夜をすぎると

その夜をじぶんに

刻みつけなければ

ならないとおもう

十五もとしうえの

青年と口論となり

納屋で夜を明かす

少年の涼しい目に

月のひかりが射す

ひとがひとを超す

その夜をおもうと

その夜をじぶんに

刻みつけなければ

ならないとおもう
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