るりら、るりたち/小池房枝
 

     空の誕生という錬金術のひきがねをひいたものか

 それは中生代に地球大気の組成をかえるほど大繁茂した植物類ではなく
            むしろカンブリア紀に登場した生き物たちの「目」という
       存在だったのではないだろうか

人間は青い空がいつでもそこにあるような気でいるけれどもそれは違う
                空は今日も降り続けている
     エアロゾルも氷晶や水滴によるいかなる光学現象も抜きの
                    レイリーブルー、ただ空だけの色をして
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