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草野春心
時を
切り刻んで
視線を
分割して
その間隙に
きみは潜りこむ
群れを裂いて
走ってゆく
群れの中を
歩いてゆく
孤独で居たいから
孤独が怖いから
どこにも行かなくていい
行かないで
きみの心の外側を
ぼくは歩く
……きみの背中に
描かれた傷を
ただ愛しながら
きみの見えないものを
ぼくが見る
……そんなふうに
そんなふうに
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