0/草野春心
 


  時を
  切り刻んで
  視線を
  分割して
  その間隙に
  きみは潜りこむ



  群れを裂いて
  走ってゆく
  群れの中を
  歩いてゆく
  孤独で居たいから
  孤独が怖いから



  どこにも行かなくていい
  行かないで



  きみの心の外側を
  ぼくは歩く
  ……きみの背中に
  描かれた傷を
  ただ愛しながら



  きみの見えないものを
  ぼくが見る
  ……そんなふうに
  そんなふうに


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