桜の花の咲くころ/
草野大悟
桜の花の咲くころ
おれは嬉々として
この職をさろう
そして
この
木の香りのする
おれたちの
新しい住みかの
ペアガラス越しに
ゆったりと
ゆったりと
桜の花をみよう
きみが
きれいだね桜
と、言ってくれたら
きっと、泪を
ぼろぼろ
流すのだろう
新しい
おれたちの住みかは
きみそっくりの心で
きみと
おれの
あしたを
運んでくれるだろう
きっと
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