振 動 (bibration)/るか
送が喧し
く流れているが、解放された魂魄はきまじ
めにアイポッドで耳を塞いで踊っている。
ぶるぶると踊っている。
○
既に彷徨すべき日常はない、混濁した情景
が浸透する身体を幼生の声が微流し、終焉の
記憶を際限なく反復する戦禍の立体映像から、
日常という壕へ辛うじて退避する抒情性があ
るだけだ。接続先が違っている。膨大なyes
が強いられたものであることを忘失された時、
日常は書き込みがたい白紙として出現するが、
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