写生/因子
　
一、

まっくら　　まっくらがりが　　まず
鎮座、回転、連続回転
わからない
わからないよ
どうしたって、
まっくら
まっくら



二、

放射している
いがいがのとげとげ
闇を突き破って、護っている、
そして私（あたし）に突き刺さる



三、

それから、詰まっている
びっしりと詰まっている
色のない色も、黒にも白にもなれぬ
そんなのが
つたない棘を
…詰まっている



四、

ちぢれた赤
ちぢれた紫
知っている。私は
はやく出てきて
うねって走ってぐるぐる、


連続回転連続回転連続回転連続回転



五、

つややかななめらかさに覆われています
硝子より不純？不純？純粋そのもの
しかしひとたび触れてしまえば
つぶれてしまう。
こなごなにすらならないのだ。



六、

めまぐるしいめまぐるしい
嗚呼、うつくしいです



七、

そういう瞳（め）をしてお前は私（あたし）を振りやがった

---

戻る　編　削　Point(1)