Stand by Me/板谷みきょう
極道のパシリのような学生運動の残党を
羨ましく思いながら
確かに当時、吐け口も見い出せなくて
いつもボクは何かに飢えていた
掴むことさえできない訳の解らない悔しさ
曖昧でどうしようもできない戦いに
やり場の無いまま
軟弱に不良の象徴だったギターを担いでいた
同じような連中が、いつしか
廃屋となっていた農家の納屋の二階に集まった
Bob Dylanみたいに
「ハリケーン」や「コーヒーをもう一杯」を
歌えたら良いけど
エレキさえ満足に弾くことができなかったから
「恐怖の10capo」だとか「Amの歌」とか
イイカゲンに歌を作っては、ガナリ叫ぶしか無かった
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