すべての男は天使である/れつら
時には、詩人になるより
天使になるほうが簡単だってことに
かわいい女の子の前じゃなおさらだ
たとえ、羽根がなくっても
などということを詩人の先輩らしく考えていたら、
先生がやってきて、
カタヤマくーん、さよならのおうたの時間ですよー
などと言おうとするのでとりあえず俺は先生をボコにしてだまらせた
詩人には黙って夕日を眺める時間が必要やねん
いらんことすんな
カタヤマくんは、じっと座って夕日を見ていた
飛び降りたりはしなかった
俺は、次にカタヤマくんが飛ぶときのことを考えていた
何気なく振り返ると、
園長先生が俺のことをなにか言いたげな微笑みで見つ
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