大きな雲の切れ間から/アハウ
 
この広野の緑
太陽と空

黙ったままでこの手で触れられそうな
あれは黒雲 これは白雲

青空の透明な胸から
まるで物語のように
ナイロン糸で吊るされた 雲の形態

君に確かに語っている
天空の地形図

二人 もの言わず
繊毛の緑の草々の香りを
秘密のように胸にしまっておいたままで

大きな雲の切れ間にじっと耳を傾けて
この 太陽と空と雲らの行方を見とどけよう

輝きの青の白のそして黒

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