許容/かいぶつ
君がこの世を去っても
季節はパタパタと惜しげもなく姿を変える
僕らの命は短く儚いと言われているけど
それも人それぞれの命の扱い方で
どうにでも変化する
でも僕と君が与えられた命に
たいして変わりはないよ
僕らは同じ砂時計の中にいる
人と人との間には
様々な感情が複雑に絡み合い
不和が生まれる
水と魚の関係ぐらい
お互いを尊重した暮らしにしたいけど
そう簡単にはいかないもの
だからせめて
この小さい窓枠の向こうの町で
生活を営んでいる
似たような君と僕だから
せめて僕らだけでも
仲良く過ごせて行けたら
いいんじゃないかと思ったんだ
ぽつりと空から雨粒が落ち
一瞬のうちに町が雷雨に覆われる
慌しくなる風景
今頃君も僕と同じように
どこかでこの音を聞いているのかな?
地面が乾く頃
僕は窓枠の向こうの
孤独な住人
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