牡牛座O型六白金星/板谷みきょう
 
愚痴や泣き言を言うつもりはないけれど
一つ、また一つと 朝な夕なに
不意打ちを掛けて棘を持った出来事が
半ば憂さ晴らしのように突き刺さってくる

梅雨の無いはずの北海道の
濡れない程の霧雨を思うと
滅多に降ることのない雨のせいか
心が弾むはずの一日がなぜか侘しく

際立てて辛気臭い雨が
悪いわけでもなかろうものを

こんな風に
見知らぬ誰かを思って心を痛めたことや
泣き続ける羽目になるのは久しい

こんな風な切なさは
生き抜く勇気以外に必死な愛がなければ
生まれない。・・・らしい。

女々しく暮らすことで
諍い争わない穏やかな生活を続けられるのなら
それを信じて我慢して
貧しく慎ましく暮らすのも
恥かしいことではないだろう

・・・

寝ている時に耳の穴から這い出て来ては 
眠りに泣いた涙を舐めるそんな虫が
頭に住みついているけれども。
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