ジューン・ブラインド/たもつ
窓を拭いていました
ドーナツを食べるあなたが映っていたので
わたしは飛び込みました
泳ぎました
しばらくそのままでしたが
砂浜があったので座りましたが
どうやら無人島でした
何故無人島と知ったかということについては
安心が無かったからでした
それで見てみるとまだあなたがドーナツを食べていたので
水のついていた服を乾かそうと思い
ベランダに行ってなるべく干そうと思いつきました
6月の日よけをくぐると
頚椎のあたりに軽い痛みがあって
まだ皆が椅子に座っているところでした
何か授業で見たことのある風景のようでしたが
背もたれを壊すと怒られてしまって
それはわたしの納得のひとつでした
無人島だから机の引出しを開けました
ドーナツ、楽しみにとっておいたのに
言葉だけで
やはり晴れて今日は誰もいません
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