啼きレンジ色/
秋也
世界があんたを揺らして起こすなら
共鳴しよう
水色の液体を洗面器に注いで
空っぽの浴槽に船を浮かべて
30数えて
バスタブに亀裂
丁寧に
丁寧に
穴に潜りこんだ兎が
耳はいらないというなら
悲しいけれども
オレンジ色が眩しくて
つまらないと賺していた俺は
どこかに吹っ飛んだ
すごく似合う綺麗だよ
うさぎも俺も揺らされた
雪色に反射した
白鳥が頭を空に向け甲高く鳴く
揺らされて
共鳴さ
眩しすぎるけど
大好きなオレンジ色に包まれて
戻る
編
削
Point
(1)