月/
Etuji
抱きしめるのだ
抱きしめられたように
ときには
生涯をかけて抱きしめるのだ
そのことにより
水は底まで澄み
風はふたたび生まれて流れはじめるのだ
抱きしめるものの眼にかわり
月は
修羅の海の上で
輝いている。
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