雲雀、鳴く/LEO
この季節(とき)こそと
一点の曇り無く
嬉々として
降り注ぐ陽光
風おだやかに
黒髪戯れる
木漏れ日揺れ
うつらうつら
遠退く意識の中
手招くまぼろし
誘われるまま
白濁の中
ひとつ影が笑う
それは懐かしいきみ
風に等しいその姿
腕に抱くこと叶わず
空に近しいその名前
呼んできみに届かない
留まる時は
哀しみの
夢中の内に
影は消えゆく
微睡み醒めて
束の間のきみ
虚ろなままの
視線の先は
雲ひとつ無く
眩しいばかり
高みには
雲雀の囀り
もう一度
きみに逢いたい
叶わないと
知りつつも
想いは翔(か)ける
雲雀の声より高く
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