こそあど黙示録/草野春心
 
  赤黒い都市の左心房を

(どうやってきみは生きて死ぬ
 どんなふうに考える
 どれがどれだか分からなくなって
 どうだってよくなってしまう)




  満員電車の車内に
  括り付けられたきみの思念
  きみは人々を見続けるだろう
  彼らが消え去るまでずっと

(そしてそれは来るだろう
 それはきみを損なうだろう
 きみの存在はぐちゃぐちゃに引き裂かれ
 きみは無数のそれになるだろう)



戻る   Point(1)