死に近い瞑想/いねむり猫
 
闇のプールに浸る

時が自分のためだけに流れる

目や鼻から押し寄せる 濃密な闇

浮遊するのは 思いがけなくも ちっぽけな世界
根もない つながる先もない

もともとそうであった 軽さと寒さが 
むき出しにされる

世界の中心にいたはずなのに
闇の中の泡粒になってる 

上も下もない 私の内も外もない
ただゆれて 明滅するだけの泡粒の一つ


それなら 形を念じている必要もないのに


闇のプールには 私を放棄した光たちが流れてる

心地良く 無責任で つながることもやめた
甘いサイダーの泡

闇から引き出されるのは い・や・だ

瞑想と 耐えられないほどの魂の拡散
星空のように 砕け散った私
星達が互いに呼び合う かすかなエコー
耳を傾けているのは ただ 私という記憶

闇のプールに 体を浸す
限りなく死に近い瞑想

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