模索する太陽/あおば
れ
昭和26年(1951年)計量法が施行され
8年間の準備期間を経たの後の
今のこの日を待っていたのです。
不足した分量を秤に載せて
ぶらぶらと帰宅する
母は静かに休んでいて
家の中は静まりかえり
誰も住んでいないみたいです。
冷蔵庫は隣の家にはあるのですが
私の家にはありませんから
痛みやすいお魚は
夕方に
兄姉が買いに行き
すぐ焼いたり煮たりして頂くのです
遅く帰るとなにもありませんから
遅く帰る人はおりません。
電車はいつまでもゴトゴト走っておりますが
夜更かしすると叱られますから
遠くの2両連結の電車の音を聞きながら
眠りにつくのです。
朝起きると東の空には
ぼんやりと太陽が輝いていて
眠気を晴らしてくれます。
ごはんを頂いてから
学校に急ぎます。
ごはんは誰が炊いていたのでしょうか。
早起きしてごはんを研いで炊いていた人が居たのは確かです。
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