うつわの日/
木立 悟
あいろ あいろおん
おの位置に膝があるのだろう
あいろ あいろおん
音でできた生きものの
たましいだけが傾いて
またもとの位置へもどるとき
消える星 まばたき 涙のように
双つの鈴のように鳴る
水と螺旋の建てものが崩れ
風はひと息さみしくなる
はざまを震わせ すぎるふるえ
手のひらを指を洗いきり
異なるものへ異なるものへと
はねしぶきかけらつぶしずく
見えない器を手わたしてゆく
戻る
編
削
Point
(2)