職工/おるふぇ
 
ひび割れた木に
杭を打ち放つ
手は震えながら、
正確な軌道を描いた

度重なる不幸
闇の工場にて
呪咀という名を
刻む、刻む、刻…!

空腹の生理は
情熱の加速を増長させる
風はまた西へ東へ
しなるように吹き荒ぶ
しかし、
我が精神の中枢は
大いなる静寂が宿り
一心一心
不乱
不乱

ひび割れた木は
形を帯びてゆく
生成という過程が
眼前に顕れる
洗われた心の動作が
目を
鼻を
口を
胴体を
創造する瞬間に、
立ち合う

汝よ、
諦めたかのような笑いは止せ
影響とか、感化とか
夥しい数の均質化!



こつっ


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