「罰(punishment)/夢」/ソティロ
 
を持っていた
進行方向の右側が舞台だった
ぼくは通り過ぎるときに
やはり両手を挙げて、
人間の隙間を抜けようとしたら
二人組みに呼び止められた
彼らはあちら側の人間たちを指差して
お前にも一発打たせてやる
と言う
あちら側の人間はそれぞれ体の一部を
赤や黄のチョークで仕切られて
それは手首だったり肩だったり
その部分はその人にとって大切な部位なので
打ってはいけないらしい
あちら側の人間たちは
それぞれ腰縄で繋がれていたかもしれない
柱に括り付けられていたかもしれない
先ほどの二人組みの一人は
ぼくに拳銃を握らせて
あの女の胸を何発打てば無くならせられるか

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