ヨルノテガム型/ヨルノテガム
 



ここで会った人にさよならでもないのに
さよならを言いたくなる
すぐに気は変わって
さよならは言いたくなくなる
代わりに、やあ とか どうも だとか
こんにちは を試したくなる

ボクと同じような孤独さんで言葉の使いで
創作者であることに魂を捧げてしまった、奪われてしまった
人たちと

暇を競う

閑であること、有閑であり過ぎることが
創作の源泉に近いように思える
心を亡くす、「忙しさ」とは入ってくるものをシャットアウトし
考えやひらめきをまとめる道を歩ませなくする

空白であることはひどく宝物だ

自分がなぜ創作者であるかは空白を吸い込んだからだ
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